beki雑記

オタクのライブレポ

2019.01.15 @ 東京 武道館 銀杏BOYZ「世界がひとつになりませんように」  

 

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■はじめに

いつも以上にとりとめのない文章を書いてしまう。

銀杏ボーイズのライブを初めて観たのは2年前のサンボマスターとの対バンだった。そのライブで聞いた峯田の演奏はよかったのだが、何か違うように思えて仕方なかった。それもそのはず、銀杏ボーイズと名乗ってはいるが、峯田以外のメンバーがすべて脱退し周りをサポートメンバーで固めたバンドのサウンドは間違いなく違っていた。おれが中学時代から今までずっと聞いた「DOOR」と「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」の奏でる息遣いを間違えることはありえなかったからだ。

 

■開演まで

会場に着くと4:6ぐらいのファンの男女比にまず驚いた。正直2000年代前半のいわゆる青春パンクを聴いていた人間の多くが男性だと思っていたのだがそこはさすが銀杏ボーイズ。物販を見てみたが、峯田確定ガチャやポスターやTシャツなどはすでに売り切れていて信者力の高さを思い知った。正直また武道館でやると聞いてペイできるのか…?と思ったんだけど、当日券を売るとはいえ平日埋めているのでそこらへんは問題なさそう。

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フラスタに向かうとそこはいつもの面々が。サンボマスターをはじめとして、ガガガSPオナニーマシーン、ライブハウスだと新宿ロフトLa.mamaなど。あとスカパラ真心ブラザーズ博多華丸の名前もあり親交があったのかと少し驚いた。

会場に入るとペーソスというバンドが演奏をしており、関西連続不審死事件をモチーフとした無職の女が会場に大音量で流れたとき会場を間違えたのかなと一瞬思うぐらい銀杏のオープニングアクトとしては謎であり面白い20分間だった。

今回の席はアリーナの11列目という異様なほど良すぎる席だった(しかも、アリーナの番号は6列からはじまっていたため実質6列目)。武道館の初アリーナだったのでわくわくしながら待っていた。

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開演までの間、入り口で配布された銀杏の夕べ新聞を読んでいたがこれが結構面白かった。峯田の115の名言をはじめとして、高校の同級生へのインタビュー、峯田の出身地である山形の観光案内、サポートメンバー座談会、おそ松君のパロディの銀杏BOYZくん、ペーソスの紹介、銀杏BOYZの年表、マネージャーへのインタビューなどこれ一枚で銀杏のすべてがわかるといっていい内容だった。特にサポートメンバー座談会は、普段ライブ等でもその立場上あまり語られない彼らの思いが綴られており、オリジナルメンバー三人が脱退後の銀杏を知るためには貴重なものとなっていた。

 

■開演後

峯田めちゃくちゃしゃべるな!?と思ったライブだった。以下レポ

 

・生きたい後のMC

「1月15日は自分にとってゴイステの解散と銀杏ボーイズの誕生の日であり誕生日と結婚式と葬式が一度に来たような日」という峯田の言葉にエモさを感じた。その誕生日を結成当初のメンバーが誰一人いないまま迎えるというのはいったいどういう気持ちなんだろうか。

 

・駆け抜けて性春

ラスサビのドラムの8分が4分になっていたのは原曲の疾走感がなくなっていた反面それはそれでアリだなと。あと、コーラスパートやYUIパートが観客がクソデカ聲で歌っていて感情人間になってしまった。

 

・恋は永遠(?)後のMC

「歌いたい人は歌ってください、踊りたい人は踊ってください、手拍子をしたい人は手拍子してください、静かに見たい人は見てください、僕は○○して!!と強制できる人間ではないので」

そう語る峯田から「世界がひとつになりませんように」という公演名が分かった気がした。本人も公演名の意味については明言をしませんといっていたがきっとそういうことなんだろう。

 

・新訳銀河鉄道の夜

ステージの後方の星を模したライトの演出がよかった。こういう演出はライブハウスではなかなかできないからうれしい。

 

・BABY BABY

「この曲を下北沢のスタジオで他のメンバーに披露したときに反応が悪く帰り道しょげていたけど、後日あまりにも良すぎて何も言えなかったと言われました。そんな曲です」

そういいながら観客に背を向けあの時のようにとコード進行をサポートメンバーにいいながらスタジオセッション風に演奏しはじめるの哀愁を感じませんか?もうオリジナルメンバーは誰一人いないのに。

 

■おわりに

正直もう峯田はバンドマンというよりかは文化人になってしまったんだろうな…と思っていたが、想像を越えた佳いライブで15日にみた峯田は確かにバンドマンだった。確かにファン層も露出が増えたからか峯田を朝ドラで知ったであろう70歳ぐらいおばあちゃんもいたし、新曲よりも「DOOR」「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」の楽曲の方が好きなのは変わりなかったが、それでも(音が変わってしまったとはいえ)パフォーマンスやセトリは素晴らしかった。何よりも一番うれしかったのが、制服を着た高校生を武道館でちらほら見たことだ。おれが中学~高校時代に銀杏ボーイズの音楽が刺さって、曲中に出てくる大槻ケンジのスーパー名作『グミチョコレートパイン』を何度読み返したかわからないように、あの子たちも同じような体験をしてくれていると本当に何もいえなくなるぐらいうれしい。今後も武道館でやりたいと言っていたが、個人的にはフラスタを贈ったサンボマスターをはじめとしたいつもの面々と対バンする峯田がまた見たいなと思う。