2019.5.18 @ 所沢 メットライフドーム Poppin’Party・SILENT SIREN「Poppin’Party×SILENT SIREN 対バンライブ「NO GIRL NO CRY」」
■ライブ前
7thのレポで西武ドームならチケット楽勝でしょと書いたのだが、その予想が当たり普通にチケットが取れた。それもそのはず、西武ドームは明らかにキャパが大きかった。
当日、物販に並んだ後、16:00頃に入場しトイレに向かったのだが、この時点で異変に気付いた。トイレが普通に入れるのだ。何言ってんの?と思う方もいるかもしれない。1時間前ならトイレぐらい入れるでしょ?と。ただ、おれの少ない西武ドームでのライブ経験(WANIMA、ラブライブサンシャイン×2、アイドルマスターシンデレラガールズ)を振り返ってみても、開演1時間前の段階でトイレに入るだけでも5~10分待つのは当たり前だった。そして席に向かってまた異変に気付いてしまう。アリーナに花道やバックスステージがないのに余白があり、スタンド席の真横や芝生席が販売されていないことに。
下手な図説で申し訳ないが、以下のような状態であり、お世辞でも埋まっている状態ではなかったし、公式発表で二日間で3万人強だったとのこと(ここには貼らないが、ツイッターで「バンドリ ガラガラ」で検索すると当日の会場の雰囲気が察せられる)。
これについて自分なりに原因を考えてみることにした。
①外タレでも呼ぶの?と思えるほどのチケット価格の高さ
ツイッターの自分のフォロワーさんには、西武ドームで行われたサザンオールスターズのライブに行った方がいた。自分が何気なくチケットの価格(当日券11000円)についてつぶやくと、その値段に困惑の色を示していた。それもそうだろう、誰でも知っているような知名度のサザンのチケットが9500円なのにそれ以上の価格というのはいくら声優イベントの価格が高くなりがちといえどもはいそうですかと納得しがたいのは理解できる。事実、自分が参加した西武ドームでのライブのチケットの価格はWANIMAが7400円、ラブライブサンシャインの2nd・3rdともに8800円、アイドルマスターシンデレラガールズは9900円と行った価格で1万円は超えていない(CDを積んだりファンクラブ等に入会しないとまず抽選に申し込めないケースも多いので実質的な価格は一概には言えないが)。
ただ、バンドリのメインユーザーが中高生だということに配慮して7560円の学生席を作る配慮にはさすがブシロードとは思った。
②キャパの急激な上げ方
もしあなたが「武道館→幕張メッセ(3ホール)→両国国技館→武道館」と地道に会場のキャパを調整してきたアーティストのプロモーターだったとして、次のライブのブッキングを行うとしたらどの規模の会場を抑えたいと思うだろうか。個人的にはこのまま武道館で維持するか、少しキャパを大きくしてSSA(アリーナモード)か横浜アリーナあたりでやるのが妥当かな、と思う。おれは正直西武ドームが決まった瞬間嬉しい気持ちでいっぱいだったし、今でもその気持ちに嘘はない。ただ、当たり前の話だが西武ドームは球場であり、キャパは3万を越える。それを最大キャパが武道館のバンドに埋められるか?といったら難しいと考えるのが人情だろう。前述したWANIMAは3.5万人の会場をSOLDさせていたが、その前にSSAでツアーファイナル公演を成功させていた。このことからも、いきなりドーム公演ではなく、もう少しステップを踏むべきではなかったのか…と思わざるを得ない。
③2マンという形式のライブ
自分の勉強不足でもし頻繁に開催されているのなら申し訳ないが、ドーム規模の会場でフェス形式ならまだしも2マンという形式でのライブはあまり聞いたことがない。そして、7thでサイサイが出たときのバンドリーマーの皆様の誰?というリアクションは昨日のことのように思い出される。
サイサイに一切非はない。これは運営がバンドリのメインユーザーの多くがガールズバンドどころか昔流行ったアニメの主題歌にも疎いのをわかっているのにブッキングしたのが悪手だったと考える。そもそも、ワンマンでもそこまで曲数を多く演奏しないのに2マンなら単純計算で1/2に演奏曲数が減るのは容易に想像できるだろう(事実演奏したのは10曲前後だった)。ポピパの楽曲だけ聞きたい!という層がそんなライブに魅力を感じるかというと微妙だ。
ここまて散々書いたけれど、ライブ自体は最高だった。以下レポ。
いつものノれるナンバーを4曲ゲストアクトとしてやりきってくれた。ただ、武道館で観たときよりも音が圧倒的に響いていなかった。これは彼女たちではなく完全にPAの問題なのでデカい会場で慣れてないのはわかるけど頼むぞ…という気持ち
・キズナミュージック♪
アニメで散々聞いても佳いものは佳いね…
・B.O.F
ステージが後方にそのまま動いてくるのは想定外だった
・Happy Happy Party!
トロッコであやさが目の前に来て…最高で…
Cメロのクラップのあとの静寂が本当に気持ちよかった
・Dreamers Go!
BGVがアニメの総集編で本当にエモーションになっちゃった
・ティアドロップス
ちょうど暗くなってきた所沢を赤と青に染めちゃったね
・8月のif
西武ドームで圧倒的な歌唱力を見せるアヤカオーハシ
・キラキラだとか夢だとか
こちらの方にトロッコでやってきたアヤカオーハシがスネア線をちゃんと入れて楽しそうに叩いてたのをみてうれしくなった。スピーカー越しじゃない生の音、こんなによかったんだなって
・NO GIRL NO CRY→Time Lapse→STAR BEAT!~ホシノコドウ~
炎を出したり会場いっぱいにレーザーを放ったりクソデカ風船をアリーナに放ったりとブシロマネーでやりたい放題かよと爆笑した。
ロッキンで聴いたときも思ったがとにかく声質が佳い。パフォーマンスも10年やっているバンドの貫禄というかドームがはじめてとは思えない圧巻の演奏でおれも震えた。
ひとつお気持ちを表明させていただけるのなら、バンドリーマーの皆様がバンドリ時空のガールズバンド感覚でピンクのペンライトを振っており、いやめちゃくちゃ綺麗だけどバンドのライブであまりペンラ振らないだろ…となんともいえない気持ちになりながら腕を突き上げていた(帰ってから調べてみたところ、サイサイも当初は物販でペンライトを売っていたそうだが、2015年のツアーではサイリウムの仕様を禁止し、ヒカルリストバンドを配布したことを確認した。非公式のファンサイトやファンのツイッター等を見てもあまりペンライトを使っているような気配はない印象。近くにいたサイサイTシャツを着たカップルは振っていなかった。正直今度のZeppに行きたくなったのでそこで確認したい)。
「はじめてサイサイをみた人~」と聞かれ大半が挙手をするサイサイにはアウェーの環境なので仕方のないことなのだが。
一番印象的だったのが、最後に演奏した「恋のエスパー」の途中でときめきエクスペリエンスを1フレーズ歌ったとき、サイサイの演奏中最も観客が沸いていたところ。これはアジカンが作詞を行っていない「ソラニン」がファン投票1位になったときの後藤正文の気持ちなんだろうな、とふと思った。
■おわりに
冒頭でお客さんめちゃくちゃ少ないじゃん!なんで!!みたいなことをつらつらと書いたけれど、西武ドームという会場を生かした派手な演出は本当によかった。次ドームでティアドロップスを聞く機会があれば、アリーナ・スタンドともに余白のない赤と青に染まる会場が見たいし、いつか見れると確信している。つーか、これからっしょ!
※1
ポピパとサイサイの銀テープ。銀テープ以外でも、サイサイの皆様がポピパやブシロード、バンドリーマーにラッパー並の感謝を示していたのなんだか申し訳なくなる。今回良かったのが、スタッフの方が銀テープを回収して積極的に客に配っていたところ。自分の記憶では今まであまりやっていなかった気がするので。
※2
このエントリを書いている22日夜にポピパロッキン出演発表に沸きました。
先週までのおれ「ロッキンは今年5日間開催でもうめぼしいバンドが分散されるし数年前からポッピンジャパンどころかアイドルインジャパンだしギャラが高そうな人気バンドはサマソニかフジロックかライジングサンに出てロッキンに出ないし本誌もちょくちょくアイドルを表紙にするしやっぱナンバガとエルレと銀杏が出るライジングサンに行きてえ…2000年代前半のバンドマンがおちんちんを露出するロッキンにもどして」
今のおれ「渋谷陽一に一生着いていくぜ」
※3
※4
天下一品のテーマを聞いたのでライブ後天一に行きました