beki雑記

オタクのライブレポ

「D.U.P.結成20周年記念トークイベント 大同窓会!」に参加しました(2020.1.12 @ 渋谷 東京カルチャーカルチャー「D.U.P.結成20周年記念トークイベント 大同窓会!」)

f:id:bekibekibeki:20200124233817j:plain

 

(ドゥン)あいつらが簡単にやっちまう30回のセックスよりも(ドゥン)「Di Gi Charat なつやすみスペシャル」を青春時代に1回見るってことの方が(ドゥン)僕にとっては価値があるのさ(時候の挨拶)

 

◆はじめに

皆様にも思い入れのあるアニメがあるとは思います。自分にとってそれはデジキャラットでした。小学生の夏、深夜にふと目が覚めて寝ぼけ眼でTVを付けたらなつやすみスペシャルが放送されていて猛烈に心を奪われたのを覚えています。

でじこをはじめとしてかわいい造形のキャラクターが目からビームを出したり、その世界観にそぐわない意味不明なキャラクター(暴れん坊のことです)が唐突に出てきたり、不条理ギャグが多めだったりと当時NHKやテレ東の児童向けアニメしか見ていなかった自分にとってデジキャラットが織りなす世界観はただただ新鮮でした。その後、ギャラクシーエンジェルぴたテンちっちゃな雪使いシュガーなど、ブロッコリーのアニメをはじめとして、こげ先生が関わったアニメを見つつも、映画版星の旅(※1)、ぱにょぱにょ、にょ等を楽しんでいました。ただ、にょ以降あまり進展が見られず「このアニメ大丈夫なんかな…?」と思っていたのですが、2006年の12月23日にウインターガーデンが放送され、デジキャラットが終わりを告げるところを目の当たりにし自分の中完結したのでした。

その後も木谷社長がブロッコリーを辞めブシロードを立ち上げたり、声優と目の色が違う二代目デ・ジ・キャラットが出たり(※2)、秋葉原ゲーマーズの看板からでじこが消えたりと、節目のイベントは行われるものの(※3)年が経つにつれでじこゲーマーズ秋葉原のみならず人々の記憶から徐々に消えていくのを感じつつありました(※4)。

そんな2019年.の秋、2020年1月にイベントが行われるとツイッターで目にし、ダメもとでチケットを申し込んだところ、幸運なことに当選し生のキャスト(※5)のお話が聞ける機会を得られました。以下レポです。

 

◆開演前

渋谷から徒歩10分ほどのカルチャーカルチャーに着いて整理番号順に階段に並ぶとある違和感に気づきました。それは異様な年齢層の高さです。去年行ったスピッツのライブほどではないにしても、おそらく参加者の平均年齢が40代と言われても違和感はありません。もちろん若い世代の男女もちらほらいるものの、圧倒的にその上の世代が多かった印象がありました。それもそのはず、デビュー時に中学生でぷちこを演じた沢城さんが、今や結婚し峰不二子や鬼太郎を演じるベテラン声優として活躍している現在、20年という時間の重みを痛切に感じます。

また、開演前に周りを見渡すと、在りし日にゲーマーズやライブで売っていたであろうグッズを身に付けている方をそれなりに見て、デジキャラットが好きな方がこんなにいるんだな…と胸がいっぱいになりました。

 

◆開演後

会場で流れていたサントラの音楽が大きくなると、スクリーンに2004年のD.U.Pのラストライブである「FINAL☆PARTY☆NIGHT」の映像が流れ、会場中にPARTY NIGHTが大音量で鳴り響きました。2004年の声優ライブというとんでもない歴史的映像を見せられ戸惑うとともに、それにすぐさま反応し

 

"あさみ!"

"きょうこ"

"みゆき!"

 

とすぐコールを合わせる皆様の練度の高さに笑ってしまいました。そこはキャラではなく声優の名前なんだ…的なことも含めて。

その後D.U.P.の三人が登場し、氷川さんが用意したお題に沿って8分間ずつフリートークをするというコーナーがはじまりました。デジキャラットの声優オーディションの話から、イベントでの様々な出来事、デジキャラットの楽曲について、はじめて収録した時、大変だったことなど、キャストの三人が当時のエピソードを語っていたのですが、どの話も非常に面白くさすが声の商売だな…と感嘆させられました。個人的には、沢城さんが当時多感な中学生だったということもあり、氷川さんや真田さんに色々物申していたことを数年経って謝るというエピソードが印象的でした。キャストの皆さんも言ってましたけど、三人の年齢差が結構あるんですよね。だからこそちょうどいいバランスなんだろうなと。

フリートークが終わると、桜井監督とこげ先生が登壇し5人でデジキャラットについて語るコーナーがはじまったのですがこのコーナーが実に面白かったです。

桜井監督は本当にデジキャラットの世界観そのままのユーモラスな方で、この人からじゃないとあんな魅力的な映像は作れないな…とつくづく思いました。なつやすみスペシャルでオリキャラの暴れん坊を出すための許可をこげ先生に求めたり、サントラに入れる曲が一曲足りないことに気付きそこにいたバンドメンバーと数時間で作曲と録音を澄ませたエピソードなど軽快に話すものでそりゃあまちカドまぞくも面白いわ…と妙に納得したのを覚えています。

また、こげ先生はこげ先生で原作者と声優との距離感について声優という雲上人にファンです!サインください!という距離感で接するのはNGだからアフレコの時もその心境を出さないよう心がけていた(しかし声優のみなさんは皆その雰囲気を察していたとのこと)というエピソードをオタク特有の早口で話しており聞いていて和みました。

そんなこんなで時間が過ぎ、その後のサプライズを含めても二時間が経過するのがこんなに早いのか?と思うレベルで終演を迎えました(※6)。

18年前、たまたま深夜になつやすみスペシャルを見ていなかったらこんなにアニメが好きになっていなかったんだろうな…と思うぐらいに自分にとって心のずっと奥のほうに残っている作品がデジキャラットなのですが、キャストの皆さんもこのような企画を自主的に行うぐらいこの作品に愛着を持っていると知れて本当に救われた気持ちになりました。

出口でもらったキャストの皆さんの直筆サイン入りポストカードは大事に大事にとっておこうと思います。ありがとうデジキャラット、ありがとう真田さん氷川さん沢城さん。

 

 

f:id:bekibekibeki:20200124235314j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追伸

 

f:id:bekibekibeki:20200124234112j:plain

『D.U.P 20th ANNIVERSARY 2020.01.12』p12より

買ったパンフレットに木谷社長のコメントが載っていて笑いました。最初の3人のMC中でも「D.U.P.を木谷さんがはじめてから声優がライブすること多くなった、声優ライブの先駆けを作ったのが木谷さん(うろ覚え)」「メイド喫茶が爆発的に増えたのも木谷さんがpiaキャラットのリアルイベントを行ったからと聞いた(うろ覚え)」みたいな話もあり、好き嫌いはあれど、経営者として非常に先見の明がある人間なんだなと。いや本当にバンドリ!の二番煎じみたいな声優×バンドみたいな声優ユニット最近めちゃくちゃ見ますしね…

それはそうと、18年前のおれへ伝えたいです。18年後も木谷高明が関わるコンテンツにドハマりして1万円のライブのチケットを高い!と文句を言いつつも参加し、ライブ後アヤカオーハシ、10000000000点!とガバガバ採点しているよって。 

 

※1

当時、親に送迎してもらい9時開始の劇場に7時に並んだのですが自分より先に2人並んでいたことにショックを受けました。正直内容はそこまで覚えておらず、同時公開だったあずまんが大王の方が印象的と言うかサラバイ!がめちゃくちゃいい曲だったな…ということしか記憶にないですね…

 

※2

アレ本当になんだったんですかね…

 

※3

カフェアサンとのコラボカフェはよかったです。あそこのパンケ本当に美味しいんですよね。

 

※4

木谷ブロッコリー退社。2代目でじこ解散。ゲーマーズでじこ看板解散。フロムゲーマーズ発刊終了。 終わるはずのない夢が、次々とついえていく。 交わした約束は、露と消えていく。そんな時代の大きな変わり目にD.U.P.がとても象徴的なイベントの開催を発表した。

 

※5

真田さんはけいおん!のライブで見たことがあったのですがさわちゃん先生役のデスメタルっぽい衣装で自分のでじこ役の真田さんとだいぶイメージが異なっていたのでノーカンにしたいところです。

 

※6

公式ツイッターでの終演までのレポは以下のとおりです。