beki雑記

オタクのライブレポ

2019.714 @ 幕張 幕張メッセ Tokyo 7th シスターズ「Tokyo 7th シスターズ 5th Anniversary Live -SEASON OF LOVE- in Makuhari Messe.」    

 

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完膚なきまでに去年の武道館で叩きのめされたナナシスというコンテンツをまだおれは過小評価していたのかもしれません。以下箇条書きレポ。

 

・4th幕張メッセのイベントホールから9-11とキャパを一気に上げるんだな…と思ったのですが、それが露骨に表れていた気がします。少なくとも自分がツイッターでフォローしている数人の支配人さんがアプリ最速先行でフォロワーさんの分まで申し込んで重複当選して当日までチケットを余らせていたし、ツイッターのチケット募集をみる限り武道館同様定価割れが見られたし、当日券も販売していたので。

本当に思うんですけど適正なキャパってなんなんですかね。別のコンテンツで大変恐縮ですが、同じ9-11ホールで平日開催予定のシンデレラガールズ7thはアソビストア・先行抽選共に落ちたので余計に。もっと大きな会場でやれ以外の感情がありませんが。

まあ4thのときは本当にチケットが取れなくて意味不明な価格(5万~)に吊り上っていたことを踏まえるとチケットが取れるのは本当にありがたい話で、そのせいかは不明ですけれども前の客席との距離が異様に広くてライブ中動きやすかったです。

閑話休題、ライブに行くと(こういったら失礼ですけどアプリの知名度の割に)めちゃくちゃ人がいるので、この人たちはどこから来たのだろう?と思うのですが、楽曲提供したユニゾンの田淵も近いことを言っていて爆笑しました。マジでフラスタの熱量も尋常じゃないしなんなんだろう…

 

田淵 これだけ音楽がいいのに、僕のあまり多くない友達からはそれが聞こえてこなかったんですね。だから売れてないのかな、もったいないなと思ったら、幕張イベントホールや日本武道館が埋まっているという。どこにそんなファンがいるんだろうと思って調べてみたら、クラブ界隈での評価の高さとか、ゲームユーザーに届いていることはわかってきた。でもアニソン楽曲派にもそれをもっと広げていくには、誰かがその役割をしなくちゃいけないのかなと思ったんです。去年ぐらいの自分は、表立って、このアニメがいい、アニソンがいいとは言いたくないと思ってたんですけど。価値観が変わったんでしょうね。

 

www.lisani.jp

 

・ライブは初手FUNBARE☆RUNNERから各ユニットMC混みで20~30分、最後のSTAY☆GOLDが終わったら21:30を過ぎていたという頭がおかしいとしかいえないセットリスト。4時間半休憩なしでパフォーマンスを見せてやる!という心意気を感じました。正直、4thよりもフェスしてた感が強かったです

 

Le☆S☆Ca

声優交代でどうなるんだろう…と少し不安だったのですが、そんな不安が消し飛ぶパフォーマンスでした。新曲のひよこのうたもミツバチも少し陰のある楽曲で佳かったし植田ひかるさんがもう精神的支柱になっていましたね。

 

・七花少女

稲川さんとまりんかをまさかSHOW BY ROCK以外でみることになるとは思わなかったです。新人声優の方が多いのと幼い印象の制服とMCでの演技がフレッシュでめちゃくちゃオタクスマイルになりました。

 

・4U

QoPもそうなんですけどMC以外完全にアイドルライブの文脈ではなく普通のライブの文脈の楽曲なんですよね。前の席にいた2組のカップルがペンライトを置いて手を上げたり頭を振っていたのがすごく印象的でした。

 

・バックバンド

最高。生音じゃないとわからない佳さありますよね。

 

 

武道館のライブに参加してもうこれ以上のナナシスのライブはないんじゃないか?と思っていたのですがまさかこんなものを出されるとは。37曲やりきるだけでもすごいのに、武道館の時よりも全体的にパワーアップしたパフォーマンスにただ驚嘆するしかありませんでした。終演後の茂木コールもそりゃ言いたくなりますよ。完全に完敗しました、ありがとうTokyo 7th シスターズ

2019年6月の読書

劇団雌猫『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』2018.10 柏書房

 

honto.jp

 

オタク集団劇団雌猫のメイク本。ちまたにあふれるどうメイクするか?の本ではなくなぜメイクするか?にスポットを絞った1冊。男性側からはわからない女性が普段考えている美意識について知るために役立つし、何よりも著者属性的にオタク女性が多いので読んでいて楽しい。個人的に印象的だったのはデパートの販売員だった女。美容部員の尋常じゃない禁止事項の多さやダサいメイクをしているとクレームがくるなど容姿の世界で生きるつらさと大変さを感じた。
読んでいて思ったのですが終始文中に出てくるブランドがわからなくて参りました。おれの知っているブランドはアマベルミルクアンジェリックプリティイノセントワールドぐらいなので当然ですが…

 

 

池田 清彦 (監修)月刊つり人編集部 (編集) 『池の水ぜんぶ“は”抜くな! 外来種はみんなワルモノなのか』2019.5 つり人社

 

honto.jp

 

池の水ぜんぶ抜いたに対して生物学者がその是非について書いた1冊。まず外来種と在来種の境界線をはじめとして外来種は本当に悪なのか、また在来種が減った理由は外来種のせいと一概に言えるのか、127pと短いながらもわかりやすく書いている(参考文献一覧がないのが若干残念)。印象的だったのが「手つかずの自然」を目指す自然保護活動が本当に理想なのか?という問いだ。例えば、外来種のおかげで生息できる在来種がいたり、現在「手つかずの自然」が世界をみてもほぼ存在しなかったり、外来種と在来種から生まれた交雑種の取り扱いなど、色々と考えるきっかけになった。また、イエネコが野生化するとノネコと呼ばれるのには驚いた。

 

南条 あや『卒業式まで死にません 女子高生南条あやの日記』2004.2 新潮社

 

honto.jp

 

精神的に病んでいる女子高生の死に至るまでのリストカット&オーバードーズ日記。おれは2000年代中盤ぐらいにこんなリストカットをやっている人間のブログを好んで読んでいたのでこれこれ!と何度も読書中に頷いていた。

ただ、著者が女子高生として過ごした時間は1990年代後半なのでおれが好んで読んだものとは微妙に時期がズレている。例えばおれが読んでいたリストカッターの方たちの好む音楽は椎名林檎“さま“やsyrup16g、ムックやアンティークだったのに対してこの著者はcocco。絶妙なチョイスに涙が出る。

日記は1999年3月16日で終わっているが、一番後ろの略歴で死に至るまでの過ごし方がわかる。高校卒業後、婚約者とディズニーに行ったり、指輪を買ったり、友人とカラオケ大会を開いたり人生がものすごく充実しているようにみえるが3月30日に唐突にODで自殺、享年18歳だった。タイトルは著者自身が親友に約束していたことだという。言行一致の彼女に黙祷。

あかるい呪詛師(aiko「Love Like Pop add. 10th Anniversary」を観ました)

少し前、ツイッターを眺めていたら以下のようなまとめを見かけた。

 

togetter.com

 

aikoは平成を代表する女性アーティストであることはいうまでもないが、そのaikoの歌詞が呪いのようなフレーズと形容されているのをみて少しおかしくなってしまった、Coccoならともかく。

 

だが、彼女についてそこまで詳しくないおれもそんな曲があることは知っていた。2006年に発売されたスーパー名盤こと『彼女』に収録されている「深海冷蔵庫」だ。おれは本当にこの曲が好きで好きで仕方がない。しっとりとしたカバサからはじまり、Aメロの腐った卵や味の無くなったガムのような関係の終末を例えるような比喩、サビでの暖かい冷蔵庫という不思議なフレーズ、そして大サビで今までの「わたし」と「あなた」の思い出をすべて吐露するかのような呪詛ラッシュ。どれひとつとってもaikoのmasterpieceである要素を構成していることは間違いない。
もちろん、先日発売されたシングルコレクションには入っていない曲であり、会社の年2ペースでaikoのライブに行く先輩に「彼女に収録されている深海冷蔵庫好きなんすよね」と言ってもそういえばそんな曲あったね…程度のリアクションしかもらえない知名度のアルバム曲である。ライブファンズを確認しても最後に演奏されたのが4年前の2015年だ。だが、生で聞くことはかなわなくてもそれに近い形態で聞きたい!と調べていたところライブDVDが発売されていたことに気付いたのが今回視聴に至った経緯である。以下感想。

 

DVDで観たaikoは率直に言えばただただ明るく楽しそうだった。スローテンポのバラードが多い『彼女』中心のセットリストでありつつも、間にシングルメドレーをはさみつつ上手くまとめていた。今回視聴していてひとつ驚いたことがある。定番の男子~?女子~?に加えてそれ以外の人~?というコールがあったのだ。2000年代にこういった配慮のあるコールをしているのはなかなか珍しいなと。そしてライブ終盤、バックバンドの皆様が一人ずつ有名な曲のフレーズを演奏していくパートがあったのだがこれだけで15分近く使っていたのは爆笑したし、それを聞く観客にあたたかな空気が流れていたのは嫌師であった。
本命の深海冷蔵庫だが、言葉にするのができないほどよかった。青いレーザーを浴び大サビで「あなた」に対して気持ちをこめて呪詛を紡ぐaikoは本当に輝いていたのだった。

 

おわりに先月放送されたバズリズムでのaiko特集を紹介したい。彼女のライブの満足度が非常に高い理由に迫るという放送だったのだが、確かにDVDで観るだけでもその魅力が理解できた。aikoそのひとが観客に対して真摯に向き合うからこそ、観客席に笑顔が絶えないのだろう。

自分もその一端にふれるべくライブに行ってみたいと強く思う。

『ガールズ&パンツァー 最終章』第2話を観ました


マジで何もいうことはないぐらい佳かったのですがレポです。

 

ジョジョ四部の億泰が子羊背肉のリンゴソースかけを食べているときのような感覚を覚える60分でした。いや「幸せの繰り返しだよぉぉぉぉぉ~~~っ」と思えるフィルムが1200円で観れる値段設定本当に狂ってません?
・BC自由戦、最終章1話からツイッターで観測されていたとおりの押田「くん」と安藤「くん」のかけあいや西住殿のBC自由学園内の統合前の不仲を見抜く洞察力からの作戦立案、そして一転攻勢したあとのBC自由学園視点での大洗の恐ろしさ、最後まで気高く戦い抜くネームド3人。もうこれだけで2話が終わったと思うほどの濃度で衝撃でした。
・2回戦はまさかの知波単。だけれども以前までの突撃一辺倒の彼女たちではなくなっていて…というのは純粋に面白かったです。いままでは玉砕一辺倒のイメージが強かったのですが、今回は搦め手もできて純粋に能力もあり、なによりも西隊長のカリスマ性が際立っていて倒すには手強い相手だという印象が沸きました。そんな一筋縄ではいかない相手でも西住殿が柔軟な発想で対処していくのは観ていて本当に心地よかったです。

 

こんな濃密なフィルムが見れるなら何年でも待つので未完にだけはしないでくれ頼むという気持ちしかないです。今度は4Dでも爆音でも見たい。

『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』を観ました

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正直2期をちょこっと見た自分にとっては衝撃的でした。以下レポ。

・最初から終わりまでライブに終始していてこれ1800円で見ていいの!?と信じられなかった。これ例えるなら女性向けアニメ版ボヘミアンラプソディですよ。
・ライブ本編、めちゃくちゃ作画のカロリーが高そうな演出ばかりで参った。檻が出てきたり電車が空を飛んだりドームが空いて暗闇から青空になったりと絶対にこれは生のライブでは再現不可能でだからこそ外連味があって楽しいんだろうなと。
・混合ユニット曲後のMCが1ユニット2~3分なのはファンにとっては嬉しい反面これはアニメならではだなと、おそらく東京ドームであろうキャパのライブでMCにそんなに時間はかけてられないだろうしね。それをいったらアンコール含めて15曲前後の1時間半のライブは相当短いわけですが…
・嶺二くん、今日も頑張ってたしマッチョッチョ言わなかったわね…(後方彼女面アピール)
・エンドロールで春歌ちゃんや社長たちが一瞬だけ映るの徹底してるんですよね…この映画はライブだから主役以外をこういう風に映すの本当に配慮って感じで佳い
ブロッコリー、エレメンタルガーデンに何か弱みを握られているのか?ってぐらい作詞作曲がエレメンタルガーデンで吹きました。バンジードリームかよ

 

いやー最高でした。こういうタイプの映画は応援上映と親和性が高そうでどんな雰囲気なのかめちゃくちゃ興味を持っているのでフィルム特典のときにまた行こうかな。

 

 

 

2019.6.2 @渋谷 TSUTAYA O-EAST ラックライフ 「Lily Release ONE-MAN TOUR」

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ラブライブ?」
会社の同僚にどんな音楽を聞くんです?と聞いたら返ってきた言葉だ。
ラックライフラブライブと聞き間違えるぐらいには耳が遠いおれではあるが、オススメされた音楽はなるべく聞くようにしている。薦められた彼らのメジャーデビュー後のアルバム2枚は10年間組んでいるバンドとは思えないほど良さと初期衝動にあふれた作品集であり、3800円という安いチケット代金は安易に行こうと思わせるにはちょうどよかった。

以下レポ。

 

・文豪ストレイドックスの主題歌でブレイクしたとのことで男女比は女性多め
O-WESTとduoでアニソン歌手とV系バンドがライブ予定だったため会場近辺の道路が異様に混んでいてなんか渋谷の領域っぽくなかったのは笑ってしまった
O-EASTの2階で売っていたプリン味のアイスクレープ(300円)マジ美味しいんですよ…
・ライブ自体はボーカルが面白関西人特有のトークをちょいちょい挟むところ以外はベーシックな進行のライブ。レーザー等は控えめで客もモッシュやダイブ等は一切ない大人しめな感じ。自分は二階で見ていたのだけど、前にいたのが中学生とその親で挙動がライブ初参加です!みたいな初々しさがあって微笑ましかった。3~4回演奏にミスがあったのもご愛嬌。
・二階の関係者席に座っていたバンドマンっぽい人間の着ている服が激ロックで売ってそうな服でふーんバンドマンじゃん…ってなった
・一番盛り上がりを見せたのが文ストでお馴染み「名前を呼ぶよ」でやっぱりアニメ主題歌の影響半端ないんだな…と

 

ここ最近変化球多めのライブに行っていたので、直球ストレートで箱を響かせるバンドを見れたのはよかったの一言です。
やっぱりバンドのライブはライブハウスで見るのが感覚として一番正しいですよ、ほんとうに。

 

2019年5月の読書

竹田 クニ『増補改訂版 外食マーケティングの極意』2018.12  言視舎

 

飲食店に必要な外食する様々なターゲット層について様々な本の図説を引用し解説した本。この本で一番印象深かったのが、ホットペッパーの「外食する人びと図鑑」の引用だ。消費者をコスト意識と情報感度の高低から11分類するこの分類は2012年に作られたものなので現在は若干内容が古くなっている可能性は否めないが、上手く解説を含めてイラストとモデルにおとしこんでいる。この他にも様々な本の紹介があるため、飲食店経営のためのブックガイドとしても使える一冊。

 

難波 里奈『クリームソーダ 純喫茶めぐり』2018.8 グラフィック社

 

全国各地のクリームソーダを出す喫茶店のガイドブック。この手の本の宿命として、全国各地と言いつつ関東中心であることが珍しくないのだが、この本はきちんと地方のクリームソーダについてまんべんなく書いているところがポイントが高い。筆者が取材をするたびに店主に「どこにでもあるクリームソーダですよ」と言われるとのことだが、どれひとつとっても同じクリームソーダがないのが印象深かった。原液のメーカーや駄菓子のソーダにも言及しているのも◯

 

大木 亜希子『アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア』2019.5 宝島社


AKBグループのアイドルを辞めた後の少女たちの人生を元SDNのフリーライターが追った本。作者曰く元アイドルは十字架のようなものだというが、少なくともこのインタビューに答えている元アイドルの女性たちの多くはそれを十字架としてはとらえていないようにみえた。セカンドキャリアと銘打つだけあり、ラジオ局社員や広告代理店などテレビ業界で働き続ける方、声優としてアイドルとは異なる表舞台で働く方、保育士やアパレル販売員として働く方など、元アイドルとして第二の人生を送る彼女たちをみるとアイドルで輝ける時期は短いんだなとしみじみと思ってしまった。ウシジマくんの作者である真鍋昌平が書いたドルオタ漫画『アガペー』でもそんなことを言っていた気がする。