beki雑記

オタクのライブレポ

2019年5月の読書

竹田 クニ『増補改訂版 外食マーケティングの極意』2018.12  言視舎

 

飲食店に必要な外食する様々なターゲット層について様々な本の図説を引用し解説した本。この本で一番印象深かったのが、ホットペッパーの「外食する人びと図鑑」の引用だ。消費者をコスト意識と情報感度の高低から11分類するこの分類は2012年に作られたものなので現在は若干内容が古くなっている可能性は否めないが、上手く解説を含めてイラストとモデルにおとしこんでいる。この他にも様々な本の紹介があるため、飲食店経営のためのブックガイドとしても使える一冊。

 

難波 里奈『クリームソーダ 純喫茶めぐり』2018.8 グラフィック社

 

全国各地のクリームソーダを出す喫茶店のガイドブック。この手の本の宿命として、全国各地と言いつつ関東中心であることが珍しくないのだが、この本はきちんと地方のクリームソーダについてまんべんなく書いているところがポイントが高い。筆者が取材をするたびに店主に「どこにでもあるクリームソーダですよ」と言われるとのことだが、どれひとつとっても同じクリームソーダがないのが印象深かった。原液のメーカーや駄菓子のソーダにも言及しているのも◯

 

大木 亜希子『アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア』2019.5 宝島社


AKBグループのアイドルを辞めた後の少女たちの人生を元SDNのフリーライターが追った本。作者曰く元アイドルは十字架のようなものだというが、少なくともこのインタビューに答えている元アイドルの女性たちの多くはそれを十字架としてはとらえていないようにみえた。セカンドキャリアと銘打つだけあり、ラジオ局社員や広告代理店などテレビ業界で働き続ける方、声優としてアイドルとは異なる表舞台で働く方、保育士やアパレル販売員として働く方など、元アイドルとして第二の人生を送る彼女たちをみるとアイドルで輝ける時期は短いんだなとしみじみと思ってしまった。ウシジマくんの作者である真鍋昌平が書いたドルオタ漫画『アガペー』でもそんなことを言っていた気がする。